002.バタフライパビリオン(ドミニク・ペロー)

今日のメインイベント「妻有観世能」。バタフライパビリオンはドローイングを見た感じ、失礼ながら正直期待してなかった。ここにこんなメタルなものを建ててもすごい違和感があるなぁと思っていたから。でも実物を見たら結構あっさりとまわりの風景に溶け込んでいた。入口で売ってた栗おこわをパクパク食べながら開演を待つ。やっぱりあっさりと狂言佐渡狐」が始まる。床はもちろん木材で、天井の金属の部分に舞台の上の演者や、周りの自然が映って、背景は書き割りではなくて本物の樹や草で。屋外だから鳥や虫やカエルの鳴き声が混ざる。能の歌が始まったら鳥が一緒に鳴き出したりしてほほえましい。演者さんはやっててどうだったかな?と思った。見てる方はなんとも言えないα波が出て寝ちゃったぐらい気持ちよかったんですけども。能の楽器の方はたいへんだったろうなぁ。ただ座ってるだけでもじっとりしてくる湿気の中、特に鼓の方がすごく良い音を響かせていて、ちょっとした叩き方でこんなに音の表情が違うふうにでるのか、と感心しました。伝統芸能のすごさがものの2秒でわかった。残念といえば残念なのは舞台のすぐ側に道があるので、たまに車の騒音で舞台の音がかきけされてしまったこと。でも見てるものはすごく昔のもので、背後からは現代の音がして、短時間でタイムスリップしている感じがした。まぁでも車通行止めにしてくれた方が親切だったけど。全体的に華美な演出もなく、あっさりと初めてあっさりと終わる感じは新潟気質由来なのだろうか?
butterfly pavilion(day)

butterfly pavilion(night)